かつては行列ができていた店舗でも、時間の経過とともに客足が鈍り、SNSや広告を運用していても効果が見えにくいと感じる企業は少なくありません。単発のキャンペーンや、担当者のひらめきに依存した集客では継続性がなく、売上が安定しないという課題が生まれやすくなります。
必要なのは、担当者によらず運用でき、組織として再現性を持って成果を積み上げられる集客の仕組みです。
本記事では、複数店舗を運営し、組織全体でマーケティング力の向上に取り組む飲食企業に向けて、認知から選択、来店、リピートまでの導線を体系的に設計する方法を解説します。7つのステップと20の施策を通じて、経営判断と現場運用をつなぎ、属人的な集客から自走型の運用へ移行するための考え方と具体策をご紹介します。
飲食店の集客とは?
飲食店の集客とは、顧客との接点を意図的に設計し、来店や購買といった行動へつなげる取り組みのことです。広告やSNSだけに依存するのではなく、認知・比較検討・来店・リピートの流れをひとつの導線として捉え、継続的に来店が生まれる仕組みを整えることが求められます。
RockHillでは、集客を「点の施策」ではなく「線の設計」と捉えています。売上を一時的に押し上げる打ち手ではなく、複数店舗で再現できるモデルとしての集客設計こそが、企業としての安定成長に寄与すると考えています。
そのため、集客の目的は新規顧客を獲得することだけではありません。既存顧客が再来店しやすい環境や体験を整え、ブランドへの信頼や期待を積み重ねることによって、売上が安定する状態をつくることが本質です。経営判断と現場運用をつなぎ、属人化に左右されない集客力を店舗全体で構築することが重要になります。
飲食店の集客における3つのフェーズ

飲食店の集客は、単発の施策ではなく「認知 → 選択 → 来店・再来店」という連続したプロセスとして捉えることで、初めて成果が安定します。多くの飲食企業が陥る課題は、この流れを分断してしまい、施策ごと(SNSやSEO、広告など)の点の最適化にとどまっている点です。RockHillでは、これらを一貫した導線として設計することを基本方針としています。
① 認知フェーズ|まず存在を知ってもらう段階
認知フェーズは、地域の生活者や観光客、通勤者などに「この店がある」と気づいてもらうための入り口です。どれほど品質の高い料理やサービスを提供していても、存在を知られていなければ候補に挙がりません。飲食店の集客は、この段階が機能しなければ後続の検討・来店につながらないため、最も基礎的で重要な土台となります。
RockHillでは、このフェーズを「生活導線の中で自然に触れてもらう場を設計する段階」と捉えています。初来店につながる最初のハードルは、「名前を思い出してもらえる状態をつくること」です。
主な施策
- Googleビジネスプロフィール(MEO)の最適化
- InstagramなどSNSによる接点形成
- チラシ・ポスター・ショップカードの活用
- 周辺店舗や提携先からの紹介
- 店頭看板・外観デザインによる視認性向上
- 地域イベントやマルシェへの出店
このフェーズで陥りやすい課題
- SNSを運用しているが、認知に広がる仕掛けが弱く接触量が足りない
- 店舗前の掲示物や外観演出が不十分で、通行者の目に入りづらい
- 単発施策に留まり、「知ってもらう導線」が仕組みとして整っていない
認知は“地味な作業”に見えますが、継続的な集客の基盤そのものです。ここが設計されていないと、どの施策を強化しても成果は安定しません。
② 検討・選択フェーズ|この店に行こうと選ばれる段階
検討・選択フェーズは、認知された後に「他店と比較したうえで、この店に行こう」と決めてもらう段階です。飲食店の場合、顧客は価格帯、写真、口コミ、アクセス、店内の雰囲気など複数の情報を無意識のうちに総合判断しています。
どれほど認知が取れていても、この段階で魅力が伝わらなければ、候補から外れてしまいます。RockHillでは、このフェーズを「比較に勝てる情報設計」を行う段階と捉え、選ばれる理由を言語化・可視化することを重視しています。
主な施策
- SNS・Google・食べログなどでの写真・メニューの見せ方最適化
- Google口コミやSNSレビューの管理・返信対応
- ホームページで世界観・価値・強みを明確化
- 価格・席数・コース・店内雰囲気を事前に伝え、不安を解消
このフェーズで陥りやすい課題
- 写真が少ない、古い、魅力が伝わらず候補に入らない
- コンセプトや強みが言語化されておらず、競合と差別化できない
- 比較軸が不明確で、「なんとなく別の店でいいか」と見送られてしまう
検討フェーズは、店舗の“価値を正しく伝える力”が問われる段階です。ここが弱いほど、広告費をかけても成果は出ず、SNSのがんばりも来店につながりません。情報設計の質が、売上の安定性を左右します。
③ 来店・リピートフェーズ|また来たいと思ってもらう段階
来店・リピートフェーズは、一度来店したお客様に「また行こう」と思ってもらい、継続的に利用してもらう段階です。飲食店ではこのフェーズが最も利益率が高く、売上の安定性を決定づけます。料理の品質はもちろん、接客体験やアフターフォローがそのまま再訪の意欲につながります。
RockHillでは、リピートを「偶然ではなく、設計によって再現するプロセス」と捉え、体験価値とコミュニケーションの一貫性を重視しています。
主な施策
- LINE公式アカウントを活用した再来店設計(友だち追加導線・クーポン提供)
- 名前を覚えた声かけ、写真撮影、周年イベントなどの“記憶に残る接客”
- 来店後アンケート、DM、キャンペーン案内など、継続的な接点づくり
このフェーズで陥りやすい課題
- 新規集客に偏り、既存客の育成に投資できていない
- LINEやDMなどデジタル施策が継続できず、運用が止まってしまう
- 接客体験にばらつきがあり、印象に残らず再訪の動機が弱い
リピートは「仕組み化」できれば最も安定し、売上を支える資産になります。一方で感覚に頼った運用では再現性が低く、“たまたまうまくいく店”で終わってしまいます。体験設計とコミュニケーション設計をセットで見直すことが重要です。
飲食店の集客7つのステップ
効果的な集客には、認知から来店・リピートまでの流れを一貫して設計する視点が欠かせません。単発施策では再現性が生まれず、担当者が変われば成果も揺らぎます。本章では、飲食店が安定して集客力を高めるためのプロセスを7つのステップとして整理します。
ステップ1:立地・客層・業態に合わせて戦略を定める
集客を仕組みとして機能させるためには、最初に「どの市場で、どの顧客を、どの体験で獲得するのか」を明確にする必要があります。この段階が曖昧なまま施策に着手すると、努力の割に成果が出にくい状態に陥ります。たとえば、観光地立地なのにSNSだけを強化しても、実際の来店動線と噛み合わず成果が伸びないケースが典型例です。
集客戦略の起点となるのは、立地・客層・業態の3要素を正しく捉え、それに合わせた“戦い方”を決めることです。駅前・住宅街・観光地など、立地条件によって最も効果が出やすい集客チャネルは大きく異なります。また、ファミリー層・学生・観光客といった客層別に、意思決定のポイントも変化します。
たとえば同じ焼肉店でも、住宅街では「家族利用の安心感」、観光地では「写真映えや体験性」が選ばれる基準になります。
主なポイント
- 立地条件により優先すべきチャネル(MEO、SNS、外観演出など)が変わる
- 中心となる客層を特定し、行動特性・来店動機を把握する
- 業態(ランチ中心・夜中心・テイクアウト型)に合った導線を選択する
- 「誰に・何を・どのように届けるか」を言語化し、店舗方針として明確にする
このステップは、以降の施策判断の基準点となる重要な整理です。施策に取り組む前に戦略の解像度を高めることが、成果への最短ルートになります。
ステップ2:ターゲットを具体的に設定する(年齢・性別・生活動線など)
効果的な集客は、「誰に届けるのか」を正確に定めることから始まります。年齢・性別・ライフスタイルだけでなく、来店シーンや気分、同行者といった文脈まで含めて具体化することで、施策の精度が大きく変わります。
例えば同じカフェでも、「平日昼の30代女性が一人で立ち寄る」のか、「週末に家族でランチ利用する」のかで、刺さる写真やメッセージは全く異なります。
ターゲットを描く際は、以下の観点を整理すると精度が高まります。
- どの時間帯に来店するのか(仕事帰り、週末昼、観光回りなど)
- 誰と来るのか(単身、友人、家族、カップル)
- どんな気分や目的なのか(手軽に、ゆっくり、特別感、映え、接待)
- 地域住民か観光客か、常連化しやすい層かどうか
さらに、ターゲットごとに効果的な媒体や伝え方は異なります。写真の雰囲気、投稿文の言葉遣い、メニューの見せ方まで、ターゲットの意思決定に合わせて最適化することが重要です。ターゲット設定は、店舗の世界観づくりにも直結します。誰に向けて発信するのかが明確になるほど、情報も施策もぶれなくなり、結果として集客効率が高まります。
ステップ3:初回来店の導線(SNS/Google/看板など)を整備する
初めて来店するお客様は、複数の情報源を行き来しながら「この店に行こう」と判断します。どれほど魅力のある飲食店でも、初回の導線が整っていなければ候補に入らず、競合店に流れてしまいます。集客を再現性ある仕組みにするためには、「お客様がどの経路で店を知り、来店を決めるのか」を可視化し、それぞれの接点を最適化することが重要です。
主な取り組み
- Googleビジネスプロフィール(MEO)の最適化:写真・口コミ・営業時間などの基本情報を整え、比較時の信頼性を高める
- SNS(Instagram/Xなど)の投稿設計と運用体制の構築:世界観の統一、役割分担、撮影ルールづくりなど
- 店頭看板やメニュー掲示の強化:通行人の足を止める外観演出、メニューの視認性向上
- 食べログや地図アプリなど比較媒体への露出:初回検討時の情報不足を防ぎ、安心感を与える
例えば「Instagramで見て気になり、Googleマップで場所を確認し、店頭の雰囲気を見て入店を決める」という行動はよくあります。この3つの接点がどれか一つ欠けるだけで、初回来店率は大きく下がります。
初回導線は最も改善余地が大きい領域です。ここを整えることで、広告費を増やさなくても新規来店が安定しやすくなります。
ステップ4:選ばれる理由を明確化(価格/写真/口コミなど)
検討段階でお客様が知りたいのは、「他のお店ではなく、なぜこの店を選ぶべきか」という理由です。どれだけSNSで認知されても、選ばれる理由が曖昧だと比較の中で埋もれてしまい、最終的な意思決定につながりません。
価格、写真、口コミ、店内の雰囲気など、多くの要素を総合的に判断する飲食店の意思決定において、魅力を“正しく伝える設計”が不可欠です。
主な視点
- メニュー価格のわかりやすさと、価格に対してどのような価値が得られるかを伝えられているか
- 店内外の写真・動画から「どんな体験ができる店なのか」がイメージできるか
- GoogleやSNSの口コミに対して丁寧に返信し、安心感や信頼感を積み上げられているか
- コンセプト、こだわり、差別化ポイントを短く一言で説明できる状態か
例えば、「お祝い利用で選ばれる店」なのか「気軽な普段使いの店」なのかで、必要な打ち出し方は大きく変わります。料理の世界観や接客の温度感、価格の納得感など、多くの店舗は“良い店”であるにも関わらず、魅力が正しく言語化されていない状態で損をしています。
選ばれる理由が第三者視点で説明できるようになれば、SNS・Google・ホームページをはじめ、あらゆる媒体で一貫した発信が可能になり、検討離脱が大幅に減少します。
ステップ5:再来店の導線を設計する(LINE、スタンプ、DM、体験設計)
飲食店の売上を安定させるうえで最も重要なのは、再来店を生み出す仕組みです。初回来店は一度きりの関係ですが、二度目の来店が発生すると、顧客との関係は継続へと変わり、利益の質が大きく向上します。再来店は偶然に任せるのではなく、導線として設計する必要があります。
再来店を促す主な取り組み
- LINE公式アカウントでの友だち追加導線づくりと、来店を促すクーポン配信
- スタンプカードや来店回数に応じた特典設計による継続利用の動機づけ
- DM・ポストカード・SNSメッセージなどを活用した再来店のきっかけづくり
- 接客体験の一貫性や、写真撮影・一言コメントなど記憶に残るサービス演出
例えば、初回来店で「LINE追加 → 次回使える特典 → 再来店 → スタンプ付与」という流れが設計されているだけで、リピート率は大きく改善します。逆に、体験が良くても思い出すきっかけがなければ、優先される店にはなりません。再来店の仕組みは、リピーターをファン化するための基盤です。特別な施策ではなく、日常的なコミュニケーションの積み重ねこそが、安定した売上を生み出します。
ステップ6:集客効果を可視化し、改善できる仕組みをつくる(KPI)
再現性のある集客を実現するためには、「感覚ではなく数字で判断できる環境づくり」が欠かせません。どれだけSNSやMEOに取り組んでいても、成果が可視化されていなければ改善ポイントが掴めず、属人的な判断に戻ってしまいます。KPIを設定し、数値を定期的に確認する習慣が、施策を“売上につながる運用”へと変えていきます。
設定すべき主なKPI
- 集客数(新規・リピート・時間帯別など)
- SNS経由の来店数や問い合わせ数
- Googleビジネスプロフィールの閲覧数・検索数
- LINEの友だち増加数・配信反応率
可視化に活用できる無料ツール
- Googleビジネスプロフィールのインサイト
- Instagramインサイト
- LINE公式アカウントの分析画面
数値を定期的に確認し「なぜ増えたのか」「なぜ減ったのか」を丁寧に振り返ることで、改善の方向性が明確になります。たとえば、Google閲覧数が増えているのに来店が増えない場合は、写真の質や店頭の視認性が課題かもしれません。逆に、SNSフォロワーが増えても予約につながらない場合は、プロフィールや導線の設計を見直す必要があります。数字で判断できる環境が整うことで、担当者が変わっても改善のサイクルが止まらず、集客が店舗運営の仕組みとして機能します。
ステップ7:属人化せず、店舗で運用できるように育成・共有する
どれだけ優れた集客施策を設計しても、特定のスタッフに依存した状態が続くと成果は安定しません。飲食店ではスタッフの入れ替わりやシフト変更が日常的に起こるため、誰が担当しても同じ水準で運用できる仕組みづくりが求められます。
そのためには、業務の標準化と知識共有を体系的に進める必要があります。SNS投稿、接客フロー、クーポン配信、Googleビジネスプロフィールの更新など、日々発生するタスクを属人化させず「見える化」することで、現場の負荷も軽減されます。
主な取り組みポイント
- SNS・接客・クーポン配信などの運用フローを標準化し、手順を明確化する
- 新人でもすぐ対応できるマニュアルや運用シートを整備する
- 担当業務が1人に偏らないよう、分担と可視化の体制を整える
- 月次で施策を振り返り、改善点を共有する場を設ける
例えばSNS運用では、「誰が担当するか」ではなく「どう運用するか」をチーム全員が理解している状態が理想です。投稿テーマ、撮影の型、文面テンプレート、頻度などを共有しておくことで、人が変わっても同じ品質で発信が継続できます。
属人化を防ぎ、組織として集客を運用できる体制をつくることは、長期的に成果を維持するための重要なステップです。現場の負荷を下げながら、継続可能な集客の“仕組み”を整えることにつながります。
飲食店の集客20の施策
持続的に成果を出すためには、オンラインとオフラインの両面から導線を設計し、複数チャネルが連動して働く状態をつくることが重要です。どちらか一方に偏ると数字が安定しづらく、再現性のある集客体制を構築しにくくなります。ここでは、飲食店が取り組むべき20の施策を、デジタル(オンライン)とリアル(オフライン)の2軸で整理します。
オンライン施策(デジタルを活用した集客導線)
1.Googleビジネスプロフィール(MEO)の最適化
来店前のユーザーが最も頻繁に確認する情報源であり、検索結果の第一印象を左右します。店名検索だけでなく「地域×業態」の調べものにも表示されるため、写真・営業時間・メニューなどの情報が常に正確であることが集客に直結します。とくに飲食店では、写真の鮮度や口コミ返信の丁寧さがそのまま店の信頼度として評価されやすいため、日次・週次での更新が必要になります。
2. SNS(Instagram・TikTok)の発信設計と運用体制構築
SNSは「世界観」と「期待値」を伝える役割を持ち、初回来店の判断材料として最も影響が大きいチャネルです。更新が不定期だったり、撮影品質がまちまちだと、料理の魅力が十分に伝わらず、比較検討の段階で選ばれにくくなります。撮影ルール・投稿頻度・テーマ設計を事前に整えることで、誰が担当しても安定したクオリティの発信ができるようになります。
3. ホームページのUX改善・SEO設計
ホームページは「どんな店なのか」を深く理解してもらう場であり、SNSで興味を持った人の受け皿として機能します。メニュー・価格・写真・アクセスが直感的に分かる構造になっていないと、候補から外れやすくなります。検索されやすいキーワードとの紐づけや、スマホでの操作性改善を重ねることで、自然検索からの安定した流入が見込めます。
4.口コミ・レビュー管理と返信体制の整備
口コミは、第三者の評価として最も信頼される情報のひとつです。来店前に必ずチェックされるため、返信の有無や内容が店の姿勢として判断されます。ネガティブな投稿も放置せず、事実確認と丁寧な対応を行うことで「誠実な店」という印象が蓄積され、結果的に新規の来店ハードルが下がります。
5. PR記事・メディア掲載・外部リンク活用
メディア掲載や外部サイトでの紹介は、単なる露出以上に「信頼性の担保」として機能します。第三者の視点で語られることで、店の価値がより立体的に伝わり、検索時の比較でも優位に立ちます。取材対応の準備や、プレスリリースの作成ルールを整えておくことで、継続的に露出機会を確保できます。
6. LINE公式アカウントを活用した再来店施策
再来店を促すうえで、LINEは最も効果の出やすいチャネルです。クーポン配信だけでなく、初回来店直後のフォローや記念日の案内など、関係性を継続させるためのコミュニケーション設計が重要です。配信が不定期だとブロック率が上がるため、運用リズムとコンテンツの型を明確にしておくことで効果が安定します。
7. メール/DM配信による顧客リテンション
再来店を促すうえで、LINEは最も効果の出やすいチャネルです。クーポン配信だけでなく、初回来店直後のフォローや記念日の案内など、関係性を継続させるためのコミュニケーション設計が重要です。配信が不定期だとブロック率が上がるため、運用リズムとコンテンツの型を明確にしておくことで効果が安定します。
8.KPIダッシュボード(Google/LINE/SNS分析)の運用
複数チャネルを同時に運用する場合、数字がバラバラに管理されていると改善の方向性が見えません。ダッシュボードで一元管理することで、集客の「どこが増え、どこが停滞しているのか」を把握できます。数字を共通言語にすることで、現場と経営の意思決定も揃いやすくなります。
9.投稿テンプレート・運用マニュアルの標準化
SNSやMEOなど、日々の運用業務には一定のルール化が求められます。テンプレートが存在すると撮影・投稿の品質が安定し、担当者が変わっても同じレベルで発信が継続できます。属人化を防ぎ、組織として運用するための基盤づくりとなります。
10.店舗間でのデータ・ナレッジ共有
複数店舗を運営する企業では、各店の成功事例が共有されにくい状況がよく発生します。来店数・口コミ内容・反応の良い投稿などを店舗間で共有することで、施策の再現性が高まり、全体の底上げにつながります。数値だけでなく「何がなぜうまくいったか」という背景情報の共有も重要です。
オフライン施策(リアル接点を活かした集客)
11.店頭サイン・外観デザイン・照明演出の改善
通行客に気づいてもらえるかどうかは、店頭のデザインで大きく変わります。看板の位置や照明の明るさ、外観の世界観が整っていないと、そもそも来店候補に入りません。視認性を高め、遠目からでも「入りやすい」と感じてもらえる環境づくりが求められます。
12.メニュー表・ポスター・チラシのデザイン統一
メニューや店内掲示物は、店の印象を左右する重要な接点です。デザインや言葉の統一が取れていないと、ブランドの一貫性が損なわれ、魅力が伝わりにくくなります。視認性・読みやすさ・写真の質など、細部の整備が来店後の体験価値を左右します。
13.イベント・マルシェ・地域フェアへの出店
地域イベントは、店を知らない新しい層と出会える機会です。店の世界観を体験してもらうことで、後日の来店につながるケースも多くあります。単なる出店ではなく、名物料理の訴求やSNS導線の設計など、店の認知を広げる目的で活用します。
14.周辺店舗や観光施設との相互紹介・連携企画
立地を活かした相互連携は、地域全体の集客力を高めます。観光客が訪れやすい動線上にある場合、周辺施設との紹介し合いは自然な導線をつくります。周りの店舗と協力し、エリア全体の回遊性を高めることが結果的に自店の集客にも寄与します。
15.顧客アンケート・来店カードなどの接触強化
来店したお客様の声は、改善の方向性を知るための最も正確なデータです。簡易なアンケートでも、接客や料理に関する生の意見が集まり、改善の優先順位を判断しやすくなります。お客様とのコミュニケーション機会を増やすことで、関係性も深まります。
16.記念日DM・周年イベントなどのファン化施策
特別な日に店からメッセージを受け取ることは、お客様にとって強い印象として残ります。記念日や周年イベントへの招待は、単なる来店促進ではなく「付き合いの長い店」としての関係構築につながります。ファン層の育成は、長期的な売上の安定に寄与します。
17.スタッフによる接客コミュニケーション・写真撮影演出
接客の質は、店舗体験を大きく左右します。名前を覚えての声かけや、料理提供時の一言など、細かなコミュニケーションが再来店の動機づけになります。また、記念撮影や写真映えを意識した提供演出はSNSでの拡散にもつながり、認知獲得にも寄与します。
18.紙スタンプカード・来店特典設計
デジタル施策が主流になっても、紙のスタンプカードは根強い効果があります。来店ごとに貯まっていく楽しさがあり、次回の来店理由を自然に生み出せます。店舗の雰囲気に合わせた特典設計により、リピート率を高めることができます。
19.現場改善ミーティング・習慣化された振り返り
現場で気づいた改善点をすぐに共有し、次の営業に活かすためには、定期的な振り返りが欠かせません。週次・月次でミーティングを実施し、施策の反応や課題を共有することで、現場全体のレベルが揃い、改善サイクルが回り始めます。
20.外部パートナーとの連携・教育体制構築
自店舗だけで完結しない専門領域(撮影、SEO、デザインなど)は外部パートナーを活用することで質が安定します。単なる依頼関係ではなく、目的や方針を共有しながら進めることで、社内のマーケティング人材の育成にもつながります。外部の視点が入ることで、停滞した施策の突破口が生まれることもあります。
飲食店の集客における注意点
集客が伸び悩む店舗には、いくつか共通した構造的な問題があります。これらは個々の施策の良し悪しではなく、前提となる設計や運用の仕組みが整っていないことに起因するケースが多く、早期に認識しておきたいポイントです。
SNSや広告など「手段先行」で始めてしまう
SNS投稿や広告出稿にすぐ取り組みたくなるものですが、「誰に、何を、どう伝えるか」の整理がないまま進めても効果は安定しません。手段の選定は戦略の結果であり、戦略より先に手段が立つと、運用はブレやすくなります。
短期施策に偏り、仕組みとして積み上がらない
キャンペーンや単発施策は一時的な反応は得られても、継続的な売上にはつながりにくい傾向があります。導線設計や運用ルールが未整備のまま施策だけを増やすと、担当者の時間と労力だけが消耗し、成果が再現されません。
新規集客ばかりに意識が向き、リピート設計が欠落する
飲食店の利益を安定させるのはリピーターです。にもかかわらず、初回来店後の接点づくりが仕組み化されていない店舗は少なくありません。LINE、再来店導線、接客体験の統一など“もう一度来たい理由”を設計する必要があります。
担当者が不在、または属人化しすぎて継続できない
SNS運用や顧客対応が一部スタッフに依存していると、退職・異動・繁忙期によって更新が止まりやすくなります。運用ルール、テンプレート、役割分担を整え、複数名で運用できる体制をつくることが重要です。
KPIを設定せず、成果の振り返りができない
数値の変化を追わない状態では、改善の方向性が見えません。感覚で判断すると、成果が出た理由/出なかった理由が特定できず、同じミスが繰り返されます。「何を増やしたいのか」「どこで判断するのか」を明確にすることが必要です。
飲食店の集客でよくある質問(FAQ)
Q1. SNSだけで集客できますか?
結論として、SNSだけで安定的な集客を成立させるのは難しいです。SNSは認知獲得や世界観訴求に強い一方で、「比較・選択」の段階ではGoogle検索や口コミが重要になります。また、SNSは担当者のスキル差が出やすく、長期的に安定させるにはMEOやホームページとセットで導線設計する必要があります。
Q2. MEOとSEO、どちらが優先ですか?
飲食店の場合、MEO(Googleビジネスプロフィール)の優先度が高いケースがほとんどです。検索行動として「地名+店」「近くの飲食店」が多く、来店導線に直結するためです。ただし、複数店舗展開の場合はブランドサイトのSEOも並行して整備し、採用・企業情報・店舗情報の一元化を図ることで中長期の効果が高まります。
Q3. スタッフが発信を嫌がります。どうすれば?
スタッフが発信をためらう理由には「負担が大きい」「目的が分からない」「何をすれば良いか曖昧」「顔を出したくない(プライバシーの懸念)」などがあります。まず前提として、顔出しは必須ではありません。手元の作業、盛り付け、厨房の動き、店内の雰囲気など、顔を写さずに魅力を伝える方法は多数あります。また、撮影テンプレートや投稿フォーマットを用意することで負担を軽減できます。さらに、数字で成果が見える環境を整えると、発信の意義が理解され、協力が生まれやすくなります。強制ではなく、無理なく続けられる仕組みで支えることが継続の鍵です。
Q4. お金をかけずにできる施策は?
費用をかけずに取り組める集客施策は複数あります。たとえば、Googleビジネスの写真更新や口コミ返信、店頭掲示の改善、SNSでの定期投稿、既存客への丁寧な声掛けなどです。ただし、これらは無料であってもスタッフの時間や労力が必要であり、実行コストは発生します。そのため、即効性だけを求めるのではなく、継続するほど効果が蓄積する施策を優先することが重要です。無理のない範囲で積み上げることで、安定した成果につながります。
Q5. 効果測定はどうすれば?
最初に「何を増やしたいのか」を決めることが前提です。来店数なのか、予約数なのか、SNS経由なのか。それに応じてGoogleビジネス、Instagramインサイト、予約台帳、POSデータなどを組み合わせます。数値を毎週チェックし、変動理由を確認するだけで改善スピードが大きく変わります。
飲食店の集客を仕組みとして機能させるために
飲食店の集客を安定させるには、個々の施策を強化するだけでは十分ではありません。認知から選択、来店、リピートまでをひとつの流れとして捉え、その導線を店舗運営の中に組み込むことが重要です。また、担当者の経験や感覚に依存した運用では成果が続きにくく、多店舗展開を視野に入れる企業ほど「戦略の整理」「判断軸の共有」「運用プロセスの標準化」が求められます。店ごとの状況やリソースを踏まえながら、再現性のある仕組みとして整えていくことで、環境変化が大きい飲食市場でも安定して集客力を維持できます。
飲食店の集客を内製化するならロックヒルの伴走支援・育成型サービスがおすすめ
多店舗展開を進める飲食企業の多くは、「発信が続かない」「人によって成果がバラつく」「ノウハウが社内に残らない」といった課題を抱えています。集客を外部に依存し続けると、状況変化のたびに費用と手間が発生し、長期的な差別化が難しくなります。
ロックヒルの伴走支援は、こうした課題を整理し 社内で回る集客体制”をつくることを目的としています。
ロックヒルが支援する内容
- 集客戦略の整理と言語化(判断基準の統一)
- SNS/MEO/店頭施策まで含めた一貫した導線設計
- 投稿・分析など現場運用フローの標準化
- スタッフが実行しやすい教育コンテンツ・テンプレートの提供
- 月次振り返りによる改善とナレッジ蓄積
期待できる効果
- 店舗間で集客手法が統一され、成果のバラつきが減る
- スタッフの入れ替わりがあっても運用が止まらなくなる
- 発信文化が定着し、既存客・新規客の双方が増えやすくなる
- 属人経営から脱却し、仕組みによる安定集客へ移行できる
戦略設計、導線づくり、投稿のフロー整備、スタッフ育成、数値の振り返りまで、現場と経営の両面から集客を支えるのが特徴です。代表の蛭田は、SHOGUN BURGERのCMOやTERIYAKI初代編集長としての経験を通じ、飲食の現場理解とマーケティング実務の両立に強みを持っています。その知見を基に、各企業の状況に合わせた“続けられる仕組み”を一緒に形にしていきます。
自社で集客力を育てたい、店舗の成長を仕組みで支える体制を整えたいと感じている企業さまは、まずはお気軽にご相談ください。現状整理から次の一手まで、伴走しながら最適な方向性をご提案します。
