スタッフが育たない理由とは?成長を引き出す3つの問い | ROCKHILL

スタッフが育たない理由とは?成長を引き出す3つの問い

スタッフが育たない理由とは?成長を引き出す3つの問い

「最近の子は、本当に育たない」——飲食店の店主や店長から、これまで何度この言葉を聞いたか分かりません。何度教えても同じ失敗をする。覚えてくれない。指示しないと動かない。気がつくと、自分が朝から晩まで現場に立っている。

このイライラは、本物です。あなたが頑張っているのも、本当です。

でも、私たちRockHillはこう考えます。「育たない」と感じているとき、原因は人材ではなく、育てる設計の側にあることが多い。今日は、その設計を見直すための3つの問いを置いていきます。

「育たない」が口癖になる現場で起きていること

ある居酒屋の店長Cさんは、こうこぼしました。「3ヶ月前に入った子に、何度も同じ仕込みを教えてるんです。でも翌週には忘れてる。やる気がないわけじゃないんですけど、頭に入らないみたいで」。

実際に厨房を見学させてもらうと、すぐに見えてきたものがありました。

  • 仕込みの手順書がない(Cさんの頭の中だけにある)
  • 教えるタイミングがピーク前後の忙しい時間に偏っている
  • 「できたら次」の基準が、Cさんの感覚で決まる
  • 新人がメモを取ろうとすると「あとで教える」と止められる

つまり、新人の側に問題があるというより、学習が成立しにくい環境だったのです。

これは、Cさんが悪いのではありません。Cさん自身も、誰かにこうやって学習環境を整えてもらって育ったわけではない。自分が苦労して身につけた技を、見て覚えてもらうしかない。それが、飲食業の長年の常識でした。

でも、人材市場は変わりました。アルバイトも社員も、「ここで成長できそうか」を入店2ヶ月で判断します。育つ実感がなければ、辞める。そして次の店でも同じことが起こる——これが「育たない」が連鎖する理由です。

なぜ「育たない」が再生産されるのか

飲食店の人材育成は、構造的に3つの罠にハマりやすい設計になっています。

1つめは、「見て覚える」が前提になっていること。職人文化の名残で、教える側も教わる側も、明文化を「甘え」と感じる。でも、明文化されていない技は、伝わる確率が下がります。

2つめは、「教える時間」が業務時間に組み込まれていないこと。教える時間は、サービスの合間や閉店後のサービス残業で行われる。教える側も疲れていて、教わる側もくたびれている。これでは身につきません。

3つめは、「できるようになった」のゴールが曖昧なこと。「だいたいできるようになった」と店主が思った瞬間に、教えるフェーズが終わる。でも本人は「まだ自信がない」まま現場に出される。失敗する。叱られる。自信を失う。

この3つの罠は、店主や店長の人柄や努力では解けません。設計を変えないと、何人採用しても同じ結果になる

あなたが悪いんじゃない。設計を変える時間と道具を、誰も渡してこなかったのです。

仮想のケース:店長Cさんと店長Dさん

同じチェーン傘下の、同じ規模の店舗を比べます。

店長Cさんは、努力家です。新人が入ると自分が直接、仕込みから接客まで教える。「俺の背中を見て覚えろ」というタイプではなく、丁寧に教えるほうです。それでも、新人の半年後の戦力化率は4割を切ります。

店長Dさんも、丁寧に教えます。違うのは、3つの仕掛けを持っていること。

  • A4で1枚の仕込みチェックシート:項目ごとに「自分でできた」「先輩確認済み」のチェック欄がある
  • 週1回30分の「教える時間」:シフトに正式に組み込まれていて、教える側にも時給が出る
  • 「卒業基準」の明示:このチェックシートが全部埋まったら、独り立ち。期間は人による

Dさんは、Cさんより教えるのが上手いわけではありません。教える行為を、即興から設計に変えただけです。半年後の戦力化率は8割を超えました。

Cさんが「育たない」と感じていたのは、Cさんの教え方が悪かったからではありません。教える側と教わる側の両方を支える足場がなかったからです。

「育たない」を疑う3つの問い

イライラを感じたら、その人材を疑う前に、以下の3つの問いを自分に向けてみてください。

問い1:教える手順は、紙またはスマホで見られる形になっているか
– なっていなければ、「育たない」のではなく、「学習素材がない」状態。
– 手書きでも、写真でも、3分動画でも構いません。

問い2:教える時間が、業務として正式に確保されているか
– 「合間に教えている」なら、それは教えていることになっていないかもしれません。
– 週1回でも、シフト表に「教育タイム」と書く。

問い3:「ここまでできたら独り立ち」の基準が、本人と共有されているか
– 共有されていなければ、本人は永遠にゴールが見えません。
– 5項目でも10項目でも、紙1枚にして渡す。

3つすべて「いいえ」なら、人材は育ちません。誰を採用しても同じです。逆に、3つすべて「はい」になれば、平均的な人材でも、半年で戦力になります。

私たちRockHillの考え方

私たちRockHillは、「人材を育てましょう」と精神論を語る会社ではありません。育つ環境を、設計として持ち込むのが仕事です。

蛭田は、現場で「うちのスタッフは育たない」と嘆く店主に、まずこう聞きます。「育てる時間は、シフトに入っていますか」。多くの場合、答えは「いえ、合間に……」です。そこに、まず手を入れる。

人は、育てる仕組みがあるところで育ちます。あなたのスタッフが育っていないとしたら、それは彼らの問題ではなく、仕組みがまだ間に合っていないだけです。仕組みは、後からでも作れます。

設計を変えれば、人は変わります。これは精神論ではなく、私たちが600店舗以上で見てきた事実です。


「うちは育てる設計があるのか、ないのか」が分からないときは、まず診断から始めるのがおすすめです。

飲食店の昇進・育成診断ハブ

具体的な始め方は、人材育成のスタート方法にまとめています。話を聞いてほしいときは、無料相談もどうぞ。


RockHillの強くなる飲食店向けツール

現場の課題を整理したいときは、次の導線も活用してください。記事を読んで終わりにせず、自店の現在地を測り、必要な一手に落とし込むための入り口です。


著者: 蛭田一史(株式会社RockHill 代表取締役)|飲食店支援600店舗以上(累計)|設立2009年

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600店舗以上の支援実績で、自社で運用できる仕組みを一緒につくります。

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この記事を書いた人

ロックヒル

株式会社ロックヒル

株式会社ロックヒルは、飲食企業の集客・広報・マーケティングを「内製化できる仕組み」として構築する支援会社です。SNS運用・MEO・導線設計・スタッフ育成まで、現場と経営をつなぐ伴走型サポートが強みとしてます。代表の蛭田はSHOGUN BURGER CMOなどの経験を持ち、飲食店の成長支援実績が豊富です。